Une gentille intuition.
ザ・初体験。
昨日「夏時間の庭(L'heure d'été)」を見てきたのですが・・・
「わあ、誰もまだいないねぇ」「あんまり前じゃない方がいいか」などと言っていたら入り口のカーテンがシャーっと閉まって「まもなく開演です」
・・・というわけで、貸切でした。
映画自体は、まあ、オリヴィエ・アサイヤスなので美しくまとめられていて見やすかったのですが、ストーリーがそれほどぐっと来るものでもなく・・・ただ、フランスのいわゆる資産家ファミリーのホームパーティーの様子や、日常生活の断片が「あ~こんな感じ」と言いたくなるリアルさでよく描かれていて、ちょっとドキュメンタリー調のカメラワークが効いていました。文化学習的にはとても参考になります。骨董品、庭などが品良く美しい。ミュージックもなかなか良かったです。字幕も上手かった。
シャルル・ベルランといえばルコントの「Ridicule(リディキュール)」でジュディス・ゴドレッシュの太ももをなでなでしていた記憶しかないのですが・・・いい(子供からしてみれば仕事バカのダメ)親父っぷりで好感が持てました。
それにしても、連れも私もシネウインド常連者なのですが貸切状態はさすがに初めてで、終わった後に「だらけた姿勢でも誰にも文句言われなかったのに、なんか大人しくいい姿勢で最後まで見ちゃったよ」という彼の言葉を聞いて初めて「あ、そっか、後ろに、人いなかったんだっけ・・・」と思い出し、なんだかよくわからないけど、なんとなく損した気分で映画館を後にしました。あれこそ「腑に落ちシート」です(笑)。
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ブルターニュは空が低く感じられることが多く、フランスは電線がうじゃうじゃと絡まっているわけではないので、よく空を眺める癖がありました。
日本に戻ってきて、今のメインの仕事場は窓を背にしているので、空を眺めてぼ~っとするの、しばらく忘れていたなぁと気づきました。それ位、昨日は空を眺めた。お天気もじゃんじゃん変わっていたし。
真っ暗で海か空か風か自分か、全部一緒くたになるような息苦しさも感じたし、きらきらのオリオン座眺めたし、中世ヨーロッパ建築の天井画のような色合いの雲も見かけた。
なんというか空でおなか一杯です。むふぅー。
雨と晴れが追いかけっこをするような天気の日は「アンナ」を思い出します。アンナ・カリーナが浜辺で歌う「Sous le soleil exactement」を口ずさんじゃう。
「ANNA」、DVD持っていたような気がしたんだけど、どこいっちゃったっけなぁ・・・