夜のサクレ・クールは神秘的。
「オ・トン・プル・モワ」という言い回しがあります。
間違えた時に、「まった、今のなし!」「ごめん、間違えた!」という意味なのですが、初めて出会ったのは語学学校時代。
しかし、その時からずっと
autant pour moi !
だと思っていたのです。それにしては辞書でautantを引いても意味が出てこないので、おかしいなぁと思っていたのです。
思っていたまま、6年が過ぎてしまったのです・・・。
メール頻度の高い言葉ではなかったので、幸い(というか不幸にも)誰にも指摘されなかったのですが、先日ナントに行った時に買ったLe français est un jeu (「フランス語はゲーム」)のお陰で正確な表記を知ることになったのです。
この本はフランス語の綴りや表現の中で、いわゆる「ひっかけ」の部類に入る間違えやすいものを選択肢から選ぶというもので、私はいきなり2問目に出てきた上記の問題でやられたわけです。これがミリオネアだったら、300ユーロで終わってた・・・
正しくは、Au temps pour moi。
これはもともと軍隊用語でAu temps ! (もとい) から来ていて、直訳すると「(私のために)時間よ戻れ!」というニュアンスがちょっと魔法使いチック(?!)。
しかし、フランス人でもAutant pour moiだと思っている人が多いからこういう本で取り上げられるわけで、語学学校の先生がひょっとして間違えて黒板に書いていたかもしれないよな~と、責任転嫁。
Au temps pour moi ! と叫びたくなることは沢山してきたのですが、その言葉を口に出していた瞬間自体も「まった、今のなし!」と言わなければならなかったというのは、コルネイユIllusion comique(幻影喜劇)の世界を実体験かも~
でも早く言えば、恥の上塗りなんだけどね・・・