ここ最近「危険な関係」でcorを訪れる方が増えているのですが、 なんかあるんでしょうか。リメイク版でもやるのですか?
最近はテレビもラジオも新聞からもできるだけ遠ざかるようにしようと努めています。 「情報社会」の申し子世代としては、非常に勇気が居ることです。 さらに、外国に居ることで母国と切れるような不安もあります。
でも、今、世の中で流されている情報は大半がただ垂れ流しているよだれ情報ばかりで 新聞を見ても怒・恨・悲・叫・・・最近は、そういう物に接していることができなくなってきました。とても薄い空気をはかはかすっているような気がして、苦しくて苦しくて居られないのです。 本当に自分にとって必要な情報は、私自身が自分と話し合ってしっかりとアンテナを立てていれば落っこちてくるということがわかったので、蟻地獄のように待っています。うひひ。
一言、「危険な関係」に付け足し。ラクロの原作「Les liaisons dangereuses」のリメイクで秀逸なのは「Valmont(ヴァルモン)」。
以前ここで紹介したロジェ・ヴァディムのものより、遥かによくできています。ミロシュ・フォアマン(「アマデウス」の監督)、コリン・ファースにアネット・ベニングだもんなぁ。
フランスのXVII世紀の様子も社会階級の高低それぞれの暮らしも丁寧に描かれています。 最近あまり映画を見る時間がなかったのですが、ジャン=ピエール・ダルッサンの新作「Le pressentiment」(予感)は見に行こうと思っています。 この癖のある俳優さんは、なぜかとても気になります。
古代ギリシャ劇史の授業をまとめるのに次から次へと登場人物を調べているのですが、何せ芋づる式にドロドロとこじれた関係が出てくるので止まらなくなります。 このなんでもありの激昂型祖先たちに比べたら、ヴァルモン-メルトゥイユの関係なんて青臭く見えてきます・・・文学っていうのは、はじめにインモラルありき、なのかも。