今日のニュースは、はっきりいってこの言葉しか聞かなかったような・・・。
lapsus ラプスュスlapsus linguæ (=faux pas de la langue)
ラテン語で「言葉のつまずき」 うっかりと誤った発言をしてしまうこと。 時にそれが皮肉な意味合いを持つこともあります。 今日のAGでドヴィルパン首相がやっちゃったへまは、まさにこれ。
"Attendons le Conseil constitutionnel qui prendra sa démission demain... qui prendra sa décision demain."
Putain, mais quel con !! このガフが日本でニュースになるかどうかわからないので、野暮を承知で日本語解説しますと、現在、一応可決されているCPEを引っ込めるか引っ込めないかという決定は、明日の憲法評議会の「決定」を待とう、と言おうとして、「辞職」を待とう、と言ってしまったのです。 学生たちは、もはや話の通じないドミニク・ドヴィルパンへの辞職勧告まで上げて行進しているんだから、皮肉この上なし。
ルモンドによれば、ドミニクさんはかなりのストレスと疲労でやつれてしまったそうです。 若い頃は相当のワルだったらしいが、一方的に政府側の立場を話すだけで、無理やり作ってみせる笑顔は痛い。言葉を交わすということを忘れるように洗脳されたみたいで、仮面の下からは悲鳴が聞こえそうだ。 前首相のラファランも、やめる直前はげっそり来てたもんなぁ。。。その時の
「Tenez bon, car je tiens bon !」、がんばれ、俺もがんばるよ・・・
という発言は哀愁漂うものでした。丁度EU憲法の国民投票前。あの時も、若者たちの不安に結局政府は押しつぶされた。 このCPE反対ストの影で、結構見逃せないこととして私が注目するのは、 EU臨時首脳会議で、フランス人のセリエ欧州機関会長とかいうおじさんが英語で話したために、ジャック・シラクはショックのあまり手下を連れて会場を飛び出したらしい、というもの。
参加国の多くの人にわかってもらうためのセリエさんの気遣いだったのに、まるで敵国の言葉をしゃべった裏切り者扱い。 「EU連合国」なわけだろ?別に「ジャック・シラクと愉快な仲間たち」なわけじゃなかろうが。そんでもって、ショックで退出かよ。
この日のギニョール(Les guignoles de l'info)を見ればよかったと、とても後悔してしまいました (Putain !)
今のフランスを見ていると、井の中の蛙という言葉がぴったり来るな、と思います。
ちなみに、女の子は今日のこのブログのタイトルを言ったりしちゃうと、「なんです、はしたない!!」とお母様に怒られる可能性があります。 お気をつけあそばせ。