微妙に重大発表。
私事の上、恥ずかしいので聞き流すように。
来年あたり結婚します。
まーね、色々と面倒くさいことがありまして、遠距離とか、お互いの仕事だとか、もろもろ。去年私が帰国することになった時にはかなり危機でしたが、力技で丸く収めて現実逃避。とりあえず暫くは離れたまんまなので、あまり状況に変わりないんですが。あと、ここまで読むと国際結婚くさいですが、相手はニホンジンです。
今後どうするのかとか、どこで生活するのかとか、その辺はまだ突っ込まないでやってください。。。
ポワソン・ダヴリル。
へっへっへ~。ここまで四月一日のたわけ話に付き合っていただきありがとうございました~。
こんなわかりやすい話にひっかかった人はいないと思いますが、そして万が一ひっかかった単細胞純粋な方でも、「だからどうよ?」という内容ですが。
日本で四月バカと呼ばれる慣習はフランスでは Poisson d'avril「四月の魚」と言います。今までずっと、何で四月一日?何で魚?と色々なフランス人に聞いて回ったのですが、誰もワタクシの探究心を満足させてくれる回答をしてはくれませんでした。なので、面倒くさいから彼らの仲間入りをして「さあねぇ?」とお茶を濁していたのですが、フランス語おたくを自称してしまったので、肩をすくめているわけにもいかなくなり、どっこいしょと調べることにしました。つっても、フラウィキだけど。
なんと1564年まで遡るという、無駄に歴史深いこの慣習。
それまで、フランスの一年は4月1日に始まることになっていました。ところが、時の王様シャルル9世が「これからは一月一日が一年の初日とする」というお触れを出し、カレンダーを改めることに。これに、「ハイそうですか。」と従うフランス国民ではなく、「ふざけんなー!」と一部が猛反発。あてつけに、4月1日には相変わらずお祝いをし続けます。とはいえ、フランスにも長いものには巻かれる人々はいますし、「一年が一月から始まるほうがロジックだ」というロジシャンたちも現れ、逆に、4月1日保守派を頭のカタいやつらだからいっちょこけにしてやろう、と、偽のお祝いを差し入れ、「ばかがみるー、ぶたのけつー」(とは言っていないし、古い)と、からかったのが始まり。
・・・という、やっぱりフランスらしい意地悪なお話です。
なぜ、魚なのか?
これも諸説あるのですが、一番信憑性が高いのが「Ichtus(イクトゥス)」から来ているというもの。ギリシャ語で魚のシンボルを表すのですが、↓これ
ローマ帝国が313年にミラノ勅令というのを出すまでキリスト教徒は迫害されていたため、隠れシンボルとしてキリスト教信仰を示したものだったらしいのです。
なんでも、道端でかくれキリシタン同士が出会い、片方がさりげなくイクトゥスの一本の弧を描き、他方が他のサインなんかに混じってもう一本の弧を足して魚の絵を完成させたら「あ、お前も?」とわかるという、割符みたいなものだったそう。
このイクトゥス(ΙΧΘΥΣ)は頭語(頭文字を並べる略語。UNESCOみたいな)だとも言われていて、
ΙΗΣΟΥΣ (IÊSOUS) « Jésus、イエス » ;
ΧΡΙΣΤΟΣ (KHRISTOS) « Christ、キリスト » ;
ΘΕΟΥ (THEOU) « de Dieu、神の » ;
ΥΙΟΣ (HUIOS) « fils、息子 » ;
ΣΩΤΗΡ Sôter (SÔTÊR) « Sauveur、救世主 »
を並べたものだったとか。
まあ、確かにキリストがパンと二匹の魚を5000人?だったかに分け与えたとかいう奇跡もあるしね。
ただ、現代ではこのお祭りはカーニバルや、四旬節の断食で魚しか食べない(肉を食べない)とかと混同されているみたいで、さらにバレンタインのようにカードを渡して健康とか愛とかを祝うという慣わしも20世紀になると出てきます。
一応、セオリーとしては(?)、背中に魚の絵を貼り付けられた人が馬鹿にされるというもので、窓から紙で作った魚をぶら下げたりします。
既出のパンと魚の伝説をもとに、パン屋さんでは魚の形のパンやらケーキやら、ショコラティエでは微妙にグロい魚のチョコを売ったりします。
ちなみに、PAULという有名なパン屋さんの魚のパンつきケーキはおいしそうだし見た目も結構かわいい。
騙した後には、「Poisson d'avril!」と叫んでどっきりを暴露します。
やることに大差はないけれど、「四月バカ」よりは「四月の魚!」の方が、騙されても気分いいかな?