うみをこえ、たどりつきし わがことのはたちよ
2ヶ月と一週間を経て、船便発送の本が一気に届いた。 ずた袋 ×3 箱 ×3 ナントのTour de Bretagne前の大きなLa Posteで激闘の末に特別価格を設定してもらって、 一袋25キロという代物を3つ送った。 船便は 「ぼろぼろになって届く」 「というか、届くことは稀」 「JaponをJamaique(ジャマイカ)と間違える」 「中身を抜かれる」 などなどがささやかれ、大事なものは送らないほうがいいと言われている。 さらに、3時間ほどの押し問答の末に手筈を整えてくれた兄ちゃんが持ってきた荷札はただの段ボール紙で、ゴミ袋に入った本たちがまともに日本の我が家にたどり着く希望はもはや限りなくゼロに等しい様相だった。 んだけど、あっさり2ヶ月ちょっとで届いちゃった。 一箱5キロまでの書籍も同じく船便扱いだけど、箱の状態なんて飛行機で送ったColissimoよりよっぽど良かった。 なにはともあれ、ありがとう、受付のおばちゃん、担当してくれた兄さん、届いたよ!! 最初は「だめ」の一点張りだった兄さんは、最後にはわたしが日本でフランス語を教えようと思っていてこんなに本が必要なのだと答えたら、とたんにサンパ(sympa : 好感)度が10ぐらいあがって、改めてこの国は自分たちの言語にとても誇りをもっているんだなと感じた。 愛しのプレイヤード版カミュ作品集にすりすりしつつ、袋から出した本たちを整理していたら、 野次馬猫Marrant(マロン、おっかしいやつ、へんなやつという意味)は案の定邪魔しに現れ、爆睡。 9月が新学期のフランスでは、毎年この時期に大学の登録やカルト・セジュールの申請をして(相変わらず待たされたり係員の態度に腹を立てたりしながら)、今年度の要綱とにらめっこしつつ取りたい授業を決め、テーブルには本の山ができる。 それが、今年がない。 ほっとするようで、少し物足りないようで・・・。 とりあえず、今日はもう寝るよ、Marrant、きみの様に本に囲まれてぐっすりと。