本日、無事バルザックLa Vieille Filleの口頭テキスト解析を終了。
ベルティエ先生は、別れ際に手を合わせて「どうか、君の最後の一年が無事に終了しますように!本当に祈っているからね」と言って下さった。
あー、いいひとやーあんたー。 30分ほどの口頭説明だけれど、一筋縄ではいかないバルザックの作品のなかでも、一ひねりも二ひねりもぐりぐりと捻り込んだ抜粋をあらゆる角度から検証するのは簡単ではない。 今回は、すごく楽しんでバルザックの世界を掘り下げることができた気がします。
ベルティエさんのような「先生の中の先生」タイプに「あんたの分析力も説明力も説得力も問題なし!」と太鼓判を押してもらえると、大きく温かい自信と確かさが自分の中にしっかりと育っていく気がする。
彼には文章を五感すべてを使って読む、読むというよりは、むしろ匂いを嗅ぐというような、文章を身体で感じる(と、文に書くと怪しいが)、そういう読解の方法を学んだ。文章とくんずほぐれず取っ組み合うというやり方を覚えると、今までやっていたのは、「読書」だったけれど、「読解」ではなかったなあと思う。
去年のコルメレ先生の言葉を借りれば、 「読む、とは筆者が閉じ込めた思考を解き放つ行為である」
息つく暇もなく、中国語の宿題とLe Bel Inconuに取り掛かる。 なんつうか、「何でも屋」だ、今のわたしは・・・こうなったらもう、どんとこい。 緊張と緩和の果てに、傘をどこかに置き忘れたことに気づく。 そういえば、去年も英語のエクスポゼの後、やかん頭をのっけてボウフラのように帰って、傘を忘れた気がする・・・。
学習しないなあ。