アトリエ 2017-10月のテーマ : RACONTEZ-MOI DES HISTOIRES ! (それ、話してみて!)
新学期が始まり、単語の暗記でウォーミングアップもできたところで、今月は、身の回りのことについて徹底的に「話す」!ということを行います。
留学すればその国の言語以外は使えないから上達する、とよく言われます。確かに、そういうこともあるかもしれませんが、行っただけで魔法がかかったように苦労なくペラペラと喋れるようになるということは、大人には一般的に起こり難いと言えます(ソース:私(笑))。現地に行かないとネイティブがいないのでフランス語を話すチャンスがない、だから喋れない、と嘆いているみなさん、ちょっと待った!誰にでも備わっている、すごい発話ツールのこと、忘れていませんか?
「え?なにそれ?私、そんなもの持っていたっけ?」今そう思った、その心の声、そのままフランス語にしてみてください。すんなりと出ますか?
今月は、頭のなかで普段考えていること、家族や友人に話していること、そのひとつひとつをいちいちフランス語変換して口に出してみる練習をします。会話は、ランダムな対象について瞬間で仏語作文を重ねていく作業です。はじめは冠詞の選択、動詞の活用、と、ひとつひとつ小さなパーツを選び取って行かなくてはなりませんが、慣れてくればいくつかすでにパーツがくっついた状態で「ひとつかみ」で話せるようになってきます。地道な繰り返しの練習ですが、「フランス語」を棚の上に飾っておくのではなく、常に自分と一緒に持ち歩いてなにかと引っ張り出してみることで、だんだん馴染んで「フランスのひとたちのことば (le français)」から「わたしのことば (mon français)」に変わってくるのですよ。
さて、まず何から口に出してみますか?
視点の変換
日本語をフランス語に移し替える際、そもそも対象の捉え方が違うことはよくあります。例えば、
- スリにあった場合、「(わたしが)取られた」とは言わず、「誰かが取った (On m'a volé !) 」と、主語は「誰か、人 (On)」になります。
- ドアのところでぶつかりそうになって「わ!びっくりした!」と言う時も、「(わたしが)びっくりした」ではなく、「[あなた/きみ]が私をびっくりさせた ([Tu m'a / Vous m'avez] fait peur )!」
先生から直してもらった文は、ストックとしてそれを書きとめておき、暗記のコツを使って時々覚え直すことで、みなさんの脳の中のフランス語の引き出しに定着させれば、いつでも必要な時に出してくることができるようになるのです。
フランス語の会話ができるには、語彙と文法を学べば済むわけではなく、このような意識の変換を知っている必要があります。それは、一朝一夕でできるわけではなく、様々なフランス語に触れ合って行くことで身に付くものです。しかし、「フランス語ではこう言う」という表現集を頭から丸暗記するだけでは効果的ではないのは、そのような参考書が家の棚にたくさん眠っている方にはよくわかるのではないでしょうか?
片っ端から仏語変換
では、「頭で考えたことを片っ端からフランス語変換する」ことが、なぜ効果的なのでしょう?
まず何より、自発的であるから、ということがあります。そもそも自分から自然に発せられた言葉なので、他人が作った例文を暗記するのと違い、馴染みやすいのです。また、一度母語で考えているので、それをフランス語にした時の「ずれ」や「感覚」「視点」に注目が行き、インパクトがあるため覚えやすいのです。先月のテーマである単語の暗記でも、「衝撃的に覚える」という項目がありましたが、まさにそれです。
アトリエのスケジュール
火曜日のアトリエ
3, 10, 17, 24 (※不定期)
土曜日のアトリエ
7, 14, 21, 28 (※30日は5週目のおやすみです)
個人レッスン・ラトラパージュ(補講) :
時間:90分マンツーマン ※ご希望の時間をご予約下さい。(下記以外の曜日・時間をご希望の場合、ご相談ください。
水曜日 三条教室
※ 水曜日の中山教室での個人レッスンについては、要お問い合わせ。
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